菖蒲|AYAME のSDGs
ファッション・靴業界の真実
これまで、ファッション・靴業界では、大量生産、大量消費、そして大量廃棄を基本としたエコシステムの上で商品を循環させていました。これはとても環境負荷の高いシステムです。ブランド価値を維持するために、大量に廃棄をするなど、何のために生産しているのか判らなくなる事態になっています。
服だけで無く靴も同様で、多数のサイズを作りますが、全てのサイズが満遍なく売れるわけではなく、また規格で決まっていない足の特徴は無視されていて、なかなか足に合った靴を履けなくてあきらめている方が多くいらっしゃいます。そのため、せっかく購入された靴も足に合わなくてそのまま下駄箱に眠ってしまう事が多発しております。
菖蒲|AYAME の取り組み
菖蒲|AYAME では足の形に合わせて、3Dスキャンから靴型から専用に作るので、足に靴が合わないと言う事がありません。また、受注生産のため過剰な生産をする事も無く、無駄になる靴が0です。
他にも持続可能な社会のために、次の様な取り組みをしています。
1,ゴミゼロの靴型3Dプリント
従来の靴型の作り方は大きなプラスティックの塊から必要な形を削り出すことで形を作っていました。菖蒲|AYAME では、3Dプリンタの付加製造技術をつかい、材料を積み上げる事により切削くずが出ないゴミ0の生産方法により靴型を製作しています。
2,植物材料による3Dプリント
3Dプリントする時に使う材料はトウモロコシなどの植物を原料にした石油を使わない、環境に優しいPLA樹脂を使っています。PLA樹脂は近年カーボンニュートラルな原料として注目を集めております。植物由来なのでコンポストにて処理をすると自然に分解する事が可能で循環させる事ができる材料です。
3,CO2削減のために国産の部材を利用
菖蒲|AYAME の靴を作る為に使う中底などの材料は国内工場で生産された国産の部材を利用しています。人件費の安い海外で製造した部材の方が安かったりしますが、船や航空機での輸送時にはCO2やSOx、NOxなどの環境に良くない物質が多く排出されます。排出量を削減するためには、最小限の移動に留め、排出量を低減するために日本で作られた部材 で靴作りをしています。
4,ジビエレザー(エゾシカ革)による自然保護
靴で使われる本革ですが、食用となった家畜の革を有効活用しています。しかし、家畜を育てるためには、多くの水や飼料が必要になります。環境負荷の高い家畜系の革に替わり、別の材料を使えないか考えました。そこで出会ったのが北海道に生息するエゾシカの革でした。北海道では毎年エゾシカが農作物を荒らすなどで30億円以上の被害を生んでおり、数字には表れていませんが、自然の森も食害により木の皮が食べ尽くされ枯れる場所が増えています。自然の一部であるエゾシカ自身が自然のバランスを崩す原因になってしまっています。自然環境と人間社会のバランスを保つために捕獲されたエゾシカは、肉こそ一部ジビエ肉として流通していますが、皮についてはほとんど利用されていませんでした。その皮を靴に利用出来ないかと商品開発に取り組み、Natureシリーズとしてご提供できるようになりました。
商品開発の過程で、エゾシカ革は牛革に比べしなやかで、吸湿性や透湿性に優れており、靴向きの革である事が分かり、自信を持ってオススメできる内容になっております。また、革のデザインも絞り染めによりオリジナリティを高めております。絞り染めにしている理由ですが、野山を駆けまわっているエゾシカの革は傷無しと言う状態で育つわけでは無いため、多少の傷がつきものです、その傷を絞り染めの模様により目立たなくすることにより無駄なく革を使いきれるように工夫しています。
SDGsを考えて
オーダーメイド靴というチョイスはそれ自体が、無駄なものを作らないので環境にやさしい選択となります。菖蒲|AYAME では、材料や製造方法に関しても追求して、持続可能な社会創造のためのイニシアチブを発揮して行く努力を続けていきます。